日々のこと

気が向いたときに好き勝手書いてます

ELLEGARDENをみた

譲ってください、譲ってください、譲ってください、譲ってください
何度この文字の並びを見たのかわからない。何日も、何度もF5を押し続けて、mixiを監視するようにしていたけれど、結局チケットは見つからなかった。最後の日なんじゃないかとしか思えないのに、新木場まで行く金もない。往復の1,000円ですら悩めないくらい詰まってた。どんなライブだったのかいろんな人に聞いて回りたい。そんな友達いないから、いろんな人がライブレポート書いてくれないかな。ロッキンに上がるレポートは来月かな。

 

そんなことを悶々とした日から、10年が経った。
一瞬だった。長かったけど、一瞬だった。この10年、いろんなバンドを知って、時間の流れの中で解散も何度もあった。活動休止から戻るバンドもいて、活動してたあの頃を懐かしむように見に行ったけど、エルレは一度もライブを見れてないから懐かしさなんかちっとも無いままその日がきた。どこも懐かしくないし、ただ楽しみでしかなかった。
チケットは10年経っても取れなかった。会場には入れないし、音漏れがどこまで聞こえるかもわからないけれど、行かない選択肢はなかった。


会社を逃げるように抜け出して向かう駅は、「こんなに距離近かった?」って感じたからきっと足取りはとても軽かったんだろう。どうにも落ち着かなくて、乗り換えの東京駅で買ったビールは京葉線のホームで出発を待つ電車が発車したころにはほとんど無くなった。
マリンスタジアムに向かって歩いてるときに、ワンオクの完全感覚dreamerが浜風に乗って聞こえた。「初めて見たときこの曲まだ無かったなあ」ってことを思いながら、「最初にワンオク見たときまだ5人だったわ」ってこの10年で知り合った友達に話しながら、あの時話す友達ほんといなかったなって思ってた。落ち着いてなかったのか、脳内回転してて忙しかった。アパホテルの横を通ったとき、ライブ決まった瞬間にマリンスタジアムが見えるホテル抑えたって言ってた奴ほんとバカだなって思ったけど、さすがだわほんとってちょっとだけ見直した。人じゃなくてホテルを。うそ、人を。今度ラーメンご馳走してもらお。

 開場どころか開演してるのにこんな人いんの?って量の人がいて、隅の方では地面以外にも椅子持参で座ってる人が山ほどいた。自分たちも座って飲んでいたら、スタジアムの中から流れてきたSupernova。大歓声だった。会場の外なのに。体の血がぐるぐるまわってぞわぞわした。

そこから最後まで、思い出話とかずっとしてた。イントロでウワーって高まったり、ここのギターソロがあれに似てると思ってたんだよねとか、ここのとこ好きだったとか、あの曲やんねーかなとか。10年前に話す人いなかったけど、この日までにできた友達と一緒に話しながらライブの音を聴いて、楽しさしかなかった。10年前の自分よ、10年後音漏れでも来てよかったぞ。空気の揺れは感じなかったけど、地面は揺れてた。

10年の間、誰かがカラオケで歌ってるのを聞いたり、誰かが流したものを聞いたり、部屋のパソコンに繋いだイヤホンから聞いてたものを、ライブで本当に好きな人達が集まって聞くってすごいいいなって思った。音楽好きで、ELLEGARDENがいて、この10年があってよかったなって思った、そんな日。

でも10年やっぱりなげえわ。